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1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?
腱鞘炎
著者: 高田雄一1
所属機関: 1北海道文教大学人間科学部理学療法学科
ページ範囲:P.57 - P.57
文献購入ページに移動 腱鞘炎(tenosynovitis)とは,腱を覆う腱鞘の炎症であり,関節リウマチのような自己免疫によるびまん性浸潤性腱鞘滑膜炎,アミロイド・石灰・尿酸などの沈着に伴う腱鞘滑膜炎,細菌やウイルスによる化膿性腱鞘滑膜炎,腱や腱鞘の肥厚を伴い,ばね指やde Quervain病を生じる狭窄性腱鞘炎がある1).本稿では臨床場面で多く見受けられる手指の狭窄性腱鞘炎(ばね指)とde Quervain病について述べる.狭窄性腱鞘炎は腱鞘が退行性変性を生じ,その厚さを増すか,腱の表面に存在する滑膜が炎症を起こして,腱に対する口径が相対的に狭くなり,その部に腫脹や疼痛,手指の運動障害を生じたものをいう2).
参考文献
1)薄井正道,他(監訳):Greenの手の外科手術第4版,pp2204-2210,診断と治療社,2003
2)渡辺好博,プラクティカマニュアル手疾患保存療法,pp51-60,金原出版,1997
3)津下健哉:手の外科の実際,pp339-345,南江堂,1988
4)石井清一,他(編集):手の臨床,pp274-276,メジカルビュー社,1998
5)高村 剛,他:手関節部腱鞘炎に対する的確・迅速な臨床推論のポイント.理学療法 28:153-156,2011
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