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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル46巻1号

2012年01月発行

文献概要

講座 臨床検査データの理解と活用法・1【新連載】

臨床検査データ判読の基礎

著者: 三宅一徳1

所属機関: 1順天堂大学医学部臨床検査医学

ページ範囲:P.69 - P.75

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はじめに

 理学療法の対象者の多くは何らかの病態を有しており,その病態を把握する指標として臨床検査が広く用いられている.特に糖尿病,脂質異常症などの代謝異常症や慢性腎臓病など,自覚症状や診察所見に乏しい病態では臨床検査値が唯一の判断根拠である場合も少なくない.この検査値の意義を的確に判断するには,それぞれの検査項目がどのような変動メカニズムで生体の状態を反映するかを理解する必要がある.加えて,すべての項目に共通する臨床検査の基本的な特性を把握しておくことが不可欠である.特に基準値の意義や検査の診断特性については,正しく理解しておかないと思わぬ病態の誤認につながることがある.

 本稿では,この臨床検査データ判読の基礎となる事項について概説したい.

参考文献

1)CLSI:Defining, Establishing, and Verifying Reference Intervals in the Clinical Laboratory;Approved Guideline, 3rd ed, CLSI Document C28-A3, Vol 28, No 30, 2008
2)日本臨床検査医学会:「基準値」,「基準範囲」について.日本臨床検査医学会からの提言.臨床病理 50:1154-1159,2002
3)三宅一徳:臨床検査の基準値と判読の基本.奈良信雄,他(編):Reversed CPCによる臨床検査データ読み方トレーニング,Vol 3,pp1-10,日本医事新報社,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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