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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル46巻11号

2012年11月発行

文献概要

臨床実習サブノート 基本動作の評価からプログラムを立案する・8

脊髄小脳変性症による運動失調症患者の基本動作の評価からプログラムを立案する

著者: 北野晃祐1

所属機関: 1村上華林堂病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.1029 - P.1035

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SCDの分類と特徴

 脊髄小脳変性症(Spino-cerebellar Degeneration:SCD)は,小脳自体もしくは小脳への連絡線維が変性し,運動失調症状が出現する疾患の総称である1).遺伝性と孤発性とに大きく分類され,その比率は3:7とされる.

 遺伝性のSCDは,近年の遺伝子研究の発展に伴い,様々な原因遺伝子が特定されており,現在37番目の型が発見・認定されている.これらは原因遺伝子の発見順にSpino-cerebellar Ataxia(SCA)1,2,3,4…37と呼ばれ,それぞれ特徴を有する.本邦には,運動失調のほかに錘体路症候や錐体外路症候,末梢神経障害などの症状が出現しビックリ眼の特徴を有するSCA3(Machado-Joseph病)や純粋小脳症状を示すSCA6およびSCA31が多い.

参考文献

1)西澤正豊:脊髄小脳変性症の概念と分類.Clin Neurosci 27:18-19,2009
2)http://www.nanbyou.or.jp/entry/284(2012年9月20日アクセス)
3)Ilg W, et al:Intensive coordinative training improves motor performance in degenerative cerebellar disease. Neurology 73:1823-1830, 2009
4)Miyai I, et al:Cerebellar Ataxia Rehabilitation Trial in Degenerative Cerebellar Diseases. Neurorehabili Neural Repair 26:515-522, 2012
5)福井 勉:姿勢保持とバイオメカニクス.総合リハ36:121-125,2008
6)内山 靖:協調運動の障害に対する理学療法のポイント.総合リハ36:133-139,2008
7)千田富義:脊髄小脳変性症のリハビリテーションSCDの概念―分類および症候・障害の特徴.臨床リハ3:101-105,1994
8)内山 靖:脊髄小脳変性症のバランス障害と運動療法.MB Med Reha 93:1-8,2008
9)中村隆一:小脳疾患の理学療法.伊藤正男,他(編):小脳の神経学,pp307-320,医学書院,1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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