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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル46巻3号

2012年03月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

骨囊胞

著者: 白尾泰宏1

所属機関: 1今村病院分院リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.241 - P.241

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●骨囊胞と骨囊腫について

 骨囊胞(born cyst)とは液体成分を含む,骨内にできる袋状の構造物である.同義語として骨囊腫があるが1),これは内容物が固体であるため骨囊胞とは区別される.

 骨囊腫には,孤立性骨囊腫,動脈性骨囊腫がある.孤立性骨囊腫は男性に多く,幼児期から発症する.10~20歳代で約80%が発症し,好発部位は上腕骨近位部,大腿骨近位部,踵骨であり,良性腫瘍に分類される.局所疼痛があり,病的骨折の発症をもって発見される場合が多い.X線では骨端軟骨線との境界不明瞭,単房性・多房性の骨吸収透明像の所見となる.治療法としては,罹患部位のステロイド注入,掻爬,骨移植などがある.動脈瘤性骨囊腫は,血液が骨髄内に溜まるもので巨大骨囊腫との鑑別が必要である.

参考文献

1)最新医学大辞典編集委員会(編):医学大辞典,医歯薬出版,2005
2)原 茂子:透析導入と主要合併症.日腎会誌 45:65-75,2003
3)鳥巣岳彦:標準整形外科学,第9版,医学書院,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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