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臨床実習サブノート スーパーバイザーの視点・論点―患者さんに触れるまで・12
頸髄症
著者: 樋口大輔1
所属機関: 1榛名荘病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.269 - P.275
文献購入ページに移動ステップ1.理学療法士の役割,理学療法士としての心構え,目標
圧迫性頸髄症は,頸髄の外的圧迫によって生じ,相動性伸張反射の亢進を主体とする痙縮,しびれや疼痛などの異常感覚の出現と表在・深部感覚の低下とを併せ持った感覚障害,頻尿や便秘などの膀胱直腸障害を呈する疾患である.
理学療法士の役割は,一義的には,対象者の健康寿命の延伸,健康関連quality of life(QOL)の向上に貢献できる理学療法を提供することである.頸髄症者においては,下肢運動機能と平均余命との関連性がすでに示されていることから1),健康関連QOLの向上において理学療法の果たすべき役割は大きいといえる.
圧迫性頸髄症は,頸髄の外的圧迫によって生じ,相動性伸張反射の亢進を主体とする痙縮,しびれや疼痛などの異常感覚の出現と表在・深部感覚の低下とを併せ持った感覚障害,頻尿や便秘などの膀胱直腸障害を呈する疾患である.
理学療法士の役割は,一義的には,対象者の健康寿命の延伸,健康関連quality of life(QOL)の向上に貢献できる理学療法を提供することである.頸髄症者においては,下肢運動機能と平均余命との関連性がすでに示されていることから1),健康関連QOLの向上において理学療法の果たすべき役割は大きいといえる.
参考文献
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