icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル46巻4号

2012年04月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

異所性骨化

著者: 小野元揮1

所属機関: 1横浜南共済病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.345 - P.345

文献購入ページに移動
●異所性骨化とは

 異所性骨化(heterotopic ossification)とは本来は骨組織が存在しないはずの部位に病的な骨形成が起こる現象である.異所性骨化についての最初の報告者はKewalramani1)によるとCopping(1740)であるという.異所性骨化の誘発因子として長期臥床,長期固定,局所の圧迫,暴力的な関節可動域練習(ROM-ex)による軟部組織損傷,脊髄損傷・脳損傷においては麻痺肢の循環不全から生じる末梢組織の低酸素状態などが挙げられる.人工透析や人工股関節全置換術後にも異所性骨化が起こる.病態生理については血腫や体液代謝異常を原因とする様々な仮説があるが(図),その発症機序は未だ明確ではない.

参考文献

1)Kewalramani LS:Ectopic ossification. Am J Phys Med 99:56, 1977
2)池上みのり,他:広範囲熱傷後の重度異所性骨化の3例.熱傷 3:58-64,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?