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―嶋田智明・天満和人(編)―「よくわかる理学療法評価・診断のしかた エビデンスから考える」 フリーアクセス
著者: 日髙正巳1
所属機関: 1兵庫医療大学リハビリテーション学部理学療法学科
ページ範囲:P.433 - P.433
文献購入ページに移動本書は形態計測(形からみる),運動機能(動きをみる),生理機能(体の働きをみる)という3領域25項目にわたる理学療法評価項目について,「○○をおさらいしよう」「○○の診かたの理論的背景」「Q & Aでさらに理論的背景にせまる」という一貫した構成により解説がなされている.なかでも,理論的背景において「だからこうも言える」「よくあるピットフォールとその対処法」が設けられている.ここでは,単に表面的な理論だけではなく,各著者がそれぞれの評価をどのように掘り下げ,対象者の抱える問題の核心にせまろうとしてきたのかという神髄が示されている.また,ピットフォールとしては,学生が間違えたり失敗したりしやすいポイントについて,その対処法とともに示されており,CEの立場においても,どのようなミスを学生が犯しやすいのか,そして,予めどのように誘導しておくといいのかが理解できるように配慮されている.本書を読み解き,理解していくことで,対象者に対する理学療法評価を,無駄なく,もれなく,効率的に,実施していくことができるようになると感じた.
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