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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル46巻6号

2012年06月発行

文献概要

理学療法臨床のコツ・28

脳血管障害に対する理学療法のコツ―拘縮を予防するコツ

著者: 萩原章由1

所属機関: 1横浜市立脳血管医療センターリハビリテーション部

ページ範囲:P.542 - P.544

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はじめに

 病院でリハビリテーションを受けている対象者に行った実態調査1)では,そのほとんどに関節可動域(ROM)制限が認められたとあり,特に体幹,股関節,頸部の順に多く,年齢が高いほど,発症後の期間が長いほど,そして動作能力が低いほど制限角度が大きいと報告している(表1).脳血管障害では運動麻痺や異常筋緊張,特異的な姿勢や動作,活動の狭小化により,病期を問わず拘縮を生じてしまうことが理解できる.つまり脳血管障害による片麻痺者には,何らかの拘縮が生じてしまうという考えを持ったうえで,その対応を常に考えておく必要があると言える.しかしすべてのROM制限を拘縮と考えて治療対象にするのは,時間的制約からも得策とは言えない.そこで本稿では,拘縮を予防するコツとしていくつかの私見を述べる.

参考文献

1)小泉幸毅,他:拘縮の実態.奈良 勲,他(編):拘縮の予防と治療(第2版),pp1-14,医学書院,2009
2)福井圀彦:第10章 神経・筋促通法.リハビリテーション医学全書14 脳卒中その他の片麻痺(第2版).pp267-279,医歯薬出版,2000
3)松本千明:やる気を引き出す8つのポイント 行動変容をうながす保健指導・患者指導,医歯薬出版,2007
4)大田仁史,他:終末期介護への提言「死の姿」から学ぶケア,中央法規,2010

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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