icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル47巻1号

2013年01月発行

文献概要

特集 脳のシステム障害と理学療法

線条体の障害と理学療法

著者: 高倉保幸1

所属機関: 1埼玉医科大学保健医療学部理学療法学科

ページ範囲:P.27 - P.31

文献購入ページに移動
線条体の機能解剖

1.線条体と大脳基底核

 被殻と尾状核を合わせて線条体と言う.両者は発生学的には同一の細胞群からなるが,内包によって隔てられ(図1),互いに灰白質の線条の連絡で結ばれていることから線条体と呼ばれる(図2).線条体は,新線条体(または背側線条体)と腹側線条体に区分されるが,単に線条体と言った場合には一般的には新線条体のことを指し,本稿でも新線条体について解説する.

 大脳基底核は,臨床的には線条体(尾状核,被殻)と淡蒼球を指すことが多いが,厳密には機能的に関連の深い黒質,視床下核が含まれる.したがって,線条体のシステム障害を考える際には大脳基底核の機能を考慮する必要がある.

参考文献

1)高田昌彦:概論(特集 大脳基底核―分子基盤から臨床まで).Brain Nerve 61:338-339,2009
2)宮地重弘:大脳皮質-大脳基底回路の構造―平行ループ回路と収束・発散回路(特集 大脳基底核―分子基盤から臨床まで).Brain Nerve 61:351-359,2009
3)Takada M, et al:Corticostriatal projections from the somatic motor areas of the frontal cortex in the macaque monkey:segregation versus overlap of input zones from the primary motor cortex, the supplementary motor area, and the premotor cortex. Exp Brain Res 120:114-128, 1998
4)Tokuno H, et al:Corticostriatal projections from distal and proximal forelimb representations of the monkey primary motor cortex. Neurosci Lett 269:33-36, 1999

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?