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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル47巻1号

2013年01月発行

文献概要

臨床実習サブノート 基本動作の評価からプログラムを立案する・10

呼吸器疾患患者の基本動作の評価からプログラムを立案する

著者: 仲井人士1

所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院医療技術センターリハビリテーション係

ページ範囲:P.73 - P.77

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はじめに

 「臨床実習サブノート:基本動作の評価からプログラムを立案する」シリーズも終盤にさしかかるなか,本稿のテーマは本シリーズ唯一の内部障害疾患を対象とした「呼吸器疾患患者の基本動作の評価からのプログラム立案」である.臨床実習中の学生が,スーパーバイザーから「呼吸器疾患の患者さんを担当症例にするよ」と言われたときの心中を察するのは容易である.おそらく学生にとって呼吸器疾患を含む内部障害は『目にみえにくい障害』であり,運動器疾患や脳血管障害と比較してリスク管理が難しく,何を評価・治療していけばよいのかと悩むことであろう.しかしながら,今回中心に述べる慢性閉塞性肺疾患(chronic Obstructive pulmonary disease:COPD)の患者数は530万人以上と推計され1),今後は原疾患としてだけでなく,他疾患の合併症としても対象となる機会の増加が予想される.呼吸器疾患は,理学療法士として避けて通ることのできない疾患となりつつあるのだ.

 本稿では,その目にみえにくい障害をいかに可視化し,評価,治療へと結びつけていくかを,基本動作を中心に述べていきたい.

参考文献

1)Fukuchi Y, et al:COPD in Japan:the Nippon COPD Epidemiology study. Respirology 9:458-465, 2004
2)日本呼吸器学会COPDガイドライン第3版作成委員会(編):COPD(慢性閉塞性肺疾患)診断と治療のためのガイドライン,第3版,メディカルレビュー社,2009.
3)日本呼吸管理学会呼吸リハビリテーションガイドライン作成委員会,他(編):呼吸リハビリテーションマニュアル―運動療法,照林社,2003
4)吉川雅則,他:慢性閉塞性肺疾患(COPD)の栄養状態および併存症の実態調査.厚生労働省呼吸不全調査研究班平成20年度研究報告書,pp247-251,2009
5)里宇明元,他:呼吸リハビリテーションにおけるADLとQOLの評価.総合リハ32:133-141,2004
6)Ries AL, et al:Pulmonary Rehabilitation:Joint ACCP/AACVPR Evidence-Based Clinical Practice Guidelines. Chest 131:4S-42S, 2007
7)Global Initiative for Chronic Obstructive Lung Disease. Global strategy for the diagnosis, management, and prevention of chronic obstructive pulmonary disease, NHLBI/WHO Workshop Report. Bethesda, National Heart, Lung and Blood Institute. April, 2001(Update 2006). GOLD website(www.goldcopd.com), 2011. http://www.goldcopd.org/uploads/users/files/GOLDReport2011_Japanese.pdf
8)仲井人士,他:COPD医療スタッフからの提言―COPDの呼吸困難軽減にむけてのADL指導.COPD FRONTIER 7:34-37,2008

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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