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特集 ウィメンズ・ヘルスと理学療法士のかかわり
腹圧性尿失禁と理学療法
著者: 礒脇まゆみ1
所属機関: 1医療法人成盛会 溝口整形外科
ページ範囲:P.879 - P.887
文献購入ページに移動はじめに
腹圧性尿失禁(stress urinary incontinence:SUI)とは,咳やくしゃみ,ジャンプをしたときや重い物を持ったときなど,腹部に力が入ったときに尿がもれる現象で,出産や更年期・肥満などにより骨盤底筋群(pelvic floor muscles:PFM)が弱くなり,膀胱下垂や尿道括約筋不全が起こることによって生じる.ローカル筋の一つであるPFMのダメージが排泄機構に問題を生じながら,腰痛・骨盤痛に影響を及ぼすことがわかっており,理学療法士を必要とする新たな分野として,今後発展すると考えている.
腹圧性尿失禁(stress urinary incontinence:SUI)とは,咳やくしゃみ,ジャンプをしたときや重い物を持ったときなど,腹部に力が入ったときに尿がもれる現象で,出産や更年期・肥満などにより骨盤底筋群(pelvic floor muscles:PFM)が弱くなり,膀胱下垂や尿道括約筋不全が起こることによって生じる.ローカル筋の一つであるPFMのダメージが排泄機構に問題を生じながら,腰痛・骨盤痛に影響を及ぼすことがわかっており,理学療法士を必要とする新たな分野として,今後発展すると考えている.
参考文献
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