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臨床実習サブノート 理学療法をもっと深めよう・7
運動器疾患患者の生活を理解する
著者: 嶋田誠一郎1
所属機関: 1福井大学医学部附属病院リハビリテーション部
ページ範囲:P.909 - P.913
文献購入ページに移動運動器疾患のなかでも,変形性膝および股関節症は理学療法の実習生にとっても担当する機会の多い疾患であろう.これらの疾患単独の罹患者の場合,日常生活活動能力が比較的保たれるだけではなく,対象者の工夫や支援者・組織の存在により生活の質(quality of life:QOL)も保たれている場合が多い.
また,それらの疾患の中等度・重症例に適用される人工関節置換術後の症例も臨床で出会う頻度の高い症例である.人工関節置換術は満足度の高い手術であり,QOLが大きく改善することが多い.一方で,この手術を受けた患者は人工関節の摩耗や緩みなど長期成績にかかわる問題に配慮しながらの生活を,術後続けていくこととなる.また,人工股関節では術後脱臼の懸念があり,それらを考慮した生活指導が不可欠である.
そこで本稿では,変形性膝および股関節症ならびに人工関節置換術後の症例に焦点をあて,退院後の生活を念頭に置いた指導等について解説したい.
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