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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル47巻3号

2013年03月発行

文献概要

とびら

三つ子の魂百まで

著者: 願法廣典1

所属機関: 1介護老人保健施設やすらぎの苑

ページ範囲:P.181 - P.181

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 「三つ子の魂百まで」とは,幼いときの性質は老人になっても変わらないという意味の諺である.実際に,胎児期から自我が目覚めはじめる3歳頃までの人間の脳は,一生の間で最も急速に発達するときで,親のかかわり方や養育環境の良し悪しが,その発達する脳にさまざまな影響を与えることが,進歩する最近の脳科学により解明されつつある.しかし,この重要な時期の子育てについての基本的な考え方や,具体的な方法について,積極的な情報などは見当たらず,子育ての方針も方法も,子どもの両親や家族の裁量にゆだねられているのが現状と思われる.

 子に対する親の思いや期待は多様で,家庭環境もさまざま,育て方も親の数だけあり,非常にデリケートな部分で介入しづらいところであるが,「躾」と書いて「ぎゃくたい」と読むなどと川柳に詠まれる身体的・精神的虐待,そして親の子殺しなど,子どもに関する悲惨な報道が後を絶たない昨今,根本的な解決に取りかかるときと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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