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文献概要
とびら
三つ子の魂百まで
著者: 願法廣典1
所属機関: 1介護老人保健施設やすらぎの苑
ページ範囲:P.181 - P.181
文献購入ページに移動 「三つ子の魂百まで」とは,幼いときの性質は老人になっても変わらないという意味の諺である.実際に,胎児期から自我が目覚めはじめる3歳頃までの人間の脳は,一生の間で最も急速に発達するときで,親のかかわり方や養育環境の良し悪しが,その発達する脳にさまざまな影響を与えることが,進歩する最近の脳科学により解明されつつある.しかし,この重要な時期の子育てについての基本的な考え方や,具体的な方法について,積極的な情報などは見当たらず,子育ての方針も方法も,子どもの両親や家族の裁量にゆだねられているのが現状と思われる.
子に対する親の思いや期待は多様で,家庭環境もさまざま,育て方も親の数だけあり,非常にデリケートな部分で介入しづらいところであるが,「躾」と書いて「ぎゃくたい」と読むなどと川柳に詠まれる身体的・精神的虐待,そして親の子殺しなど,子どもに関する悲惨な報道が後を絶たない昨今,根本的な解決に取りかかるときと考える.
子に対する親の思いや期待は多様で,家庭環境もさまざま,育て方も親の数だけあり,非常にデリケートな部分で介入しづらいところであるが,「躾」と書いて「ぎゃくたい」と読むなどと川柳に詠まれる身体的・精神的虐待,そして親の子殺しなど,子どもに関する悲惨な報道が後を絶たない昨今,根本的な解決に取りかかるときと考える.
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