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講座 理学療法診療ガイドライン・3
脳卒中の理学療法診療ガイドライン
著者: 松田淳子1
所属機関: 1医療法人同仁会(社団)京都九条病院
ページ範囲:P.533 - P.540
文献購入ページに移動「脳卒中 理学療法診療ガイドライン第1版」(以下,理学療法ガイドライン)は,脳卒中理学療法の指針を作る目的で作成され,他の理学療法診療ガイドライン同様,日本理学療法士協会から2011年に発行された1).
脳卒中は治療技術の進歩により,その死亡率は悪性新生物,心疾患,肺炎に続く第4位となったが,「発病後,介護が必要になる疾患」では依然第1位であり続けている.脳卒中後遺症者にとってリハビリテーションはきわめて重要なものであるが,その内容は必ずしも完成されたものではない.脳卒中のガイドラインとして広く浸透している脳卒中合同ガイドライン委員会策定の「脳卒中治療ガイドライン2009」においても高い評価は得られなかった2).
理学療法の臨床場面では主観的側面を極力避け,多くの客観的情報に基づいてその技術が提供されるべきである.理学療法ガイドラインでは,理学療法評価(指標),理学療法介入について,その推奨グレードを示し,現状と展望について解説している.以下,それぞれについて述べる.
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