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特集 安全管理
理学療法におけるコンプライアンス
著者: 小山樹1
所属機関: 1株式会社ジェネラス
ページ範囲:P.917 - P.926
文献購入ページに移動コンプライアンスは法令遵守と訳され「法令(だけ)を守ることと」と理解されることが多いが,「法令等遵守」と言われるように,法令を守るだけでなく社会的責任を認識し,社会的な倫理や道徳,そして組織に所属していればその組織の規程や規則を守り社会人として守るべき当たり前の常識を持ち,当たり前に行動することだと言える.
一方で,医療コンプライアンスは「服薬管理」—患者が医師の処方どおりに薬を飲んでいるかと医師目線で語られてきた経緯はあるが,近年ではインフォームド・コンセントの視点から,患者が積極的に治療方針の決定に参加し,その決定にしたがって治療を受けることを意味する「アドヒアランス」という言葉が用いられるようになってきた.
さらに医療の場合,安全を重視する必要があり,医療安全については1999年の横浜市立大学における医療事故をきっかけに積極的に取り組まれるようになり(表1),同時に医療の質がより求められるようになった.
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