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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル48巻10号

2014年10月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか?

ブーメラン効果

著者: 横川正美1

所属機関: 1金沢大学医薬保健研究域保健学系

ページ範囲:P.961 - P.961

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 ブーメラン効果とは,「唱導方向とは逆への態度変化.送り手の意図に反して,唱導された立場から離れる方向へ,受け手が意見や態度を変える現象」1)とされている.

 助言をする場面において,助言をする人Aさん(送り手)が,助言される人Bさん(受け手)を説得しようとすればするほど,BさんはAさんの示した意見や態度とは逆の方向に態度を変えてしまうことがある.このような態度変化をブーメラン効果と呼ぶ.これは助言や説得に対して心理的抵抗(リアクタンス)が起きたために生じる現象である.人間には,本来,自分の行動や態度を自分で決めたいとする生得的本能がある2).こうした行動や態度の「自由」が脅かされたと感じると,その自由を守るために抵抗が起こると考えられている2)

参考文献

1)中島義明,他(編):心理学辞典.pp277,752-753,有斐閣,1999
2)植木理恵:ビジュアル図解—心理学.pp124-125,中経出版,2013
3)今城周造:説得への抵抗と心理的リアクタンス.心理学評論48:44-56,2005
4)榊 博文:説得を科学する.pp287-324,同文舘出版,1989

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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