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特集 脊椎・脊髄疾患と理学療法
胸腰椎・胸腰髄疾患と理学療法
著者: 田島泰裕1 高橋友明1
所属機関: 1JA長野厚生連安曇総合病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.1025 - P.1033
文献購入ページに移動はじめに
社会の超高齢化が進み,整形外科を受診する中高年者はますます増加している.特に腰部疾患は非常に多く,2010年の厚生労働省による国民生活調査1)によると,65歳以上の有訴者で腰下肢痛が第1位となっており,今後も増加していくとともに,理学療法の需要も増大してくると予想される.
本稿では,胸腰椎・胸腰髄疾患で代表的な腰部脊柱管狭窄症,後縦靱帯骨化症および黄色靱帯骨化症における障害について概要し,保存的療法と観血的療法後の理学療法のポイントを解説する.
社会の超高齢化が進み,整形外科を受診する中高年者はますます増加している.特に腰部疾患は非常に多く,2010年の厚生労働省による国民生活調査1)によると,65歳以上の有訴者で腰下肢痛が第1位となっており,今後も増加していくとともに,理学療法の需要も増大してくると予想される.
本稿では,胸腰椎・胸腰髄疾患で代表的な腰部脊柱管狭窄症,後縦靱帯骨化症および黄色靱帯骨化症における障害について概要し,保存的療法と観血的療法後の理学療法のポイントを解説する.
参考文献
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