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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル48巻4号

2014年04月発行

文献概要

特集 理学療法実践に役立つコミュニケーション技術

理学療法における患者の動機づけを向上させる技術

著者: 鯨岡栄一郎12

所属機関: 1訪問看護ステーションきゅあ 2福祉医療コーチングLab.

ページ範囲:P.305 - P.311

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はじめに

 近年,リハビリテーション領域におけるコーチングやコミュニケーションに対する関心の高まりを感じる.理学療法を進めていくうえで,治療技術以外の要素の必要性をどこかに感じている現れかもしれない.とはいえ,リハビリテーションのみならず,医療において最も課題となる患者の動機づけ(=モチベーション)そのものの実際に関しては,まだまだ乏しいのではないだろうか?

 今日,パソコンやスマートフォンに代表されるウェブ環境が整い,医学的知識は無料でいくらでも集めることができるようになった.これからの時代に着目すべきは,むしろ情報量ではなく,「知っていること」と「実際の行動」の溝である.多くの場合,人は自分が何をすべきなのかはすでにわかっている.しかし,それを実行し続けられるかどうかはまた別の問題である.人はそのくらい,自分1人だけでは,自らの行動を変え,習慣化させるということが難しい生き物であると言える.そのギャップを埋めるのが,これからのわれわれ療法士に求められる役割と言えよう.

 そこで今回,私からはあくまで現場実践のコーチング的視点から,臨床において患者を動機づけするための具体的なスキルと考え方について紹介したい.

参考文献

1)モチベーションとは http://www7a.biglobe.ne.jp/~justeye/mv_towa.htm#maslow(2014年1月20日閲覧)
2)池田貴将:アンソニーロビンズ「直伝」エグゼクティブコース テキスト,株式会社オープンプラットフォーム,2012
3)市川 衛:脳がよみがえる―脳卒中・リハビリ革命,主婦と生活社,2011
4)野村喜重郎:ドクターが実践―病気を癒す言葉,主婦の友社,2009
5)池田貴将:動きたくて眠れなくなる。,サンクチュアリ出版,2012
6)鯨岡栄一郎:医療・福祉の現場で使える『コミュニケーション術』実践講座,運動と医学の出版社,2012
7)鈴木義幸(監):コーチングの基本,日本実業出版社,2009
8)立花龍司:一流の指導力,ソフトバンク新書,2012
9)障害受容のプロセス http://t-dash2v.boo.jp/juyouprocess. html(2014年1月20日閲覧)
10)「国際生活機能分類-国際障害分類改訂版」(日本語版)の厚生労働省ホームページ掲載について http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0805-1.html(2014年1月20日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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