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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル48巻4号

2014年04月発行

文献概要

講座 低侵襲手術の今・4

食道がんに対する低侵襲手術と理学療法

著者: 亀井尚1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科先進外科学分野

ページ範囲:P.347 - P.355

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はじめに

 食道がんに対する食道切除再建術は消化器外科手術の中でも最も侵襲の高い手術の一つである.術野は胸部,腹部,頸部の3か所に及び,手術時間は長く,縦隔操作や心臓,肺への圧排操作等は予想以上に高侵襲である.また,麻酔は分離肺換気を基本とするため,呼吸機能への影響も大きい.本邦での食道がんに対する低侵襲手術は1994年から始まり,その後,さまざまな工夫がなされ,術式,手技の変更を経て現在に至っている.麻酔の進歩とともに,周術期管理も理学療法,栄養療法を包括した形で進歩しており,以前に比べて各段に安全な手術治療が行われるようになっている.

参考文献

1)Akaishi T, et al:Thoracoscopic en bloc total esophagectomy with radical mediastinal lymphadenectomy. J Thorac Cardiovasc Surg 112:1533-1540, 1996
2)Noshiro H, et al:Thoracoscopic esophagectomy using prone positioning. Ann Thorac Cardiovasc Surg 19:399-408, 2013
3)Saikawa D, et al:Efficacy and safety of artificial pneumothorax under two-lung ventilation in thoracoscopic esophagectomy for esophageal cancer in the prone position. Gen Thorac Cardiovasc Surg, 62:163-170, 2014
4)佐山淳造,他:術前ステロイド剤投与による食道癌手術後生体反応の制御.日消外会誌27:841-848,1994

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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