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特集 臨床実習教育の実態と展望 都道府県理学療法士会からみた臨床実習教育の実態と展望
2.臨床教育支援用DVD版ティーチングティップスの開発
著者: 堀本ゆかり12 内田成男13
所属機関: 1静岡県理学療法士会 2常葉大学健康科学部静岡理学療法学科 3富士リハビリテーション専門学校
ページ範囲:P.501 - P.504
文献購入ページに移動日本理学療法士協会の統計によると,2013年6月時点の国内の理学療法士の平均年齢は32.8歳であり,40歳以下の理学療法士が83.6%である.理学療法士数の増加が維持された場合,これより10年後の理学療法士数は20万人前後となり,その一方,同時期の退職予定者数はその3%にも満たないことが推測される.可及的速やかに後進の教育ができる人材の育成が急務である.木村1)によると,臨床実習の指導のあり方の多くは,指導者個々の価値観や経験則に基づいた実習指導として行われているのが実情のように思われると報告している.また,自動車教習における路上教習と理学療法士の臨床実習との比較を例として用いながら,臨床実習指導者養成体制の充実・理学療法士教育におけるコアカリキュラムの構築・臨床実習指導モデルの体系化が課題であると述べている.
臨床教育は初心者である学生に評価や治療介入を実践させていく.学びは学生自身が行うものという考え方もあるが,何をどのように学び,行うか,その成果は臨床実習指導者の促しと支援の技量により大きく左右される.学生の状況を見極め,必要な援助を行える臨床実習指導者が必要なのである.しかし,現実には理学療法士の関心は「臨床技術」にあり,教育は直接業務ではないという認識が強いようである.実際に臨床実習業務を任されても,自身の教育的技術の未熟さと,今どきの学生の対応とに疲弊している臨床実習指導者も多いのではないかと推測する.
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