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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル48巻6号

2014年06月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語~正しい意味がわかりますか?

医療・介護関連肺炎

著者: 田中貴子1

所属機関: 1長崎大学大学院医歯薬学総合研究科保健学専攻理学・作業療法学講座

ページ範囲:P.531 - P.531

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 わが国の85歳以上の高齢者の肺炎による死亡率は,性別にかかわらず若年成人の1,000倍以上で,90歳以上の男性については死因の第1位に位置している1).日本呼吸器学会では,肺炎の罹患率・死亡率が決して低くないことから治療補助を目的に,2000年に市中肺炎(community-acquired pneumonia:CAP),2002年に院内肺炎(hospital-acquired pneumonia:HAP)の診療ガイドラインを公表した.しかし,高齢者における肺炎は病院と市中の中間的存在である介護施設などに入所している方にも多く発症し,CAPとHAPの両方の特徴を持っている.そして,医療・介護分野の肺炎は若年者とは異なる予後を示しているため,CAPやHAPのガイドラインでは十分とは言えなかった.2005年に米国胸部疾患学会と米国感染症学会の共同によって発表された医療ケア関連肺炎(healthcare-associated pneumonia:HCAP)という疾患概念に,わが国の特徴的な介護保険や国民皆保険などが考慮され,医療・介護関連肺炎(nursing and healthcare-associated pneumonia:NHCAP)という用語が誕生した2)

 日本呼吸器学会におけるHCAPに関する診療ガイドライン作成委員会で検討されたNHCAPの定義を表に示す.

参考文献

1)厚生労働省 平成23年度人口動態統計 http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei11/(2014年3月15日閲覧)
2)日本呼吸器学会 医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン作成委員会(編):医療・介護関連肺炎(NHCAP)診療ガイドライン,メディカルレビュー社,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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