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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル48巻8号

2014年08月発行

文献概要

プログレス

腎移植の現状と課題

著者: 今井直彦1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学病院腎臓・高血圧内科

ページ範囲:P.731 - P.736

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腎移植とは

 腎移植は末期腎不全患者の腎代替療法の一つである.末期腎不全患者に対する腎代替療法には,透析療法である血液透析と腹膜透析,そして腎移植の三つのオプションがあるが(図1),腎移植は透析療法と比較して患者予後やQOLの観点から優れた治療オプションである.つまり三つあるオプションの一つという位置づけではなく,本来むしろ第一選択である.

 腎移植の件数は右肩上がりに年々増加している(図2).しかし日本においては諸外国(欧米はもちろんのこと同じアジア諸国の韓国)と比べて腎移植が腎代替療法として選択される割合がまだ有意に少ないのが現状である(図3).

参考文献

1)Delmonico F, et al:A Report of the Amsterdam Forum On the Care of the Live Kidney Donor:Data and Medical Guidelines. Transplantation 79:S53-66, 2005
2)日本移植学会:生体腎移植ガイドライン,2008 http://www.asas.or.jp/jst/pdf/guideline_002jinishoku..pdf(2014年5月15日閲覧)
3)Ibrahim HN, et al:Long-term consequences of kidney donation. N Engl J Med 360:459-469, 2009
4)日本腎移植臨床研究会:腎移植臨床登録集計報告(2005)-3 2003年追跡調査.移植40:358-368,2005
5)Mange KC, et al:Preemptive renal transplantation:why not? Am J Transplant 3:1336-1340, 2003
6)Akkina SK, et al:Earlier is not necessarily better in preemptive kidney transplantation. Am J Transplant 8:2071-2076, 2008
7)柴垣有吾,他:腎移植における腎臓内科医・透析医の関与.日腎会誌46:20-25,2004
8)今井直彦:患者さんが腎移植に抱く3つの誤解,週刊医学界新聞,3029号,2013

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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