理学療法ジャーナル49巻10号

2015年10月発行

講座 リハビリテーションにおけるロボットのいま・3

介護ロボットの普及に向けた課題

著者： 関口史郎¹

所属機関： ¹公益社団法人かながわ福祉サービス振興会 介護ロボット推進本部

ページ範囲：P.943 - P.950

はじめに

　世界に例をみないスピードで高齢化が進んでいるわが国では，今，介護ロボットが注目されている．介護スタッフの負担増や人材不足，増え続ける高齢者に対応するための打開策として，多くの介護ロボットが開発されている．その背景には，人手不足や介護分野の救世主としての期待がある．また，新産業として今後の市場拡大の期待もある．しかし，大きな期待がある一方で，現段階ではあまり普及していないのが実態である．それは「値段が高い！」という価格面のみならず，さまざまな課題を抱えているからである．それら直面する課題を整理しながら，介護ロボットの種類，利用の現状（課題），普及に向けた取り組み，それに将来のあり方について解説する．

参考文献

1）公益社団法人かながわ福祉サービス振興会，介護ロボット普及推進事業　http://www.kaigo-robot-kanafuku.jp/　（2015年5月15日閲覧）

2）公益社団法人かながわ福祉サービス振興会，平成22年度介護・医療分野ロボット普及推進事業最終報告書

3）公益社団法人かながわ福祉サービス振興会，平成23年度介護・医療分野ロボット普及推進モデル事業　最終報告書

4）経済産業省，介護ロボットポータルサイト：「ロボット技術の介護利用における重点分野」を改訂しました　http://www.meti.go.jp/press/2013/02/20140203003/20140203003.html　（2015年5月15日閲覧）

5）経済産業省，2012年ロボット産業の市場動向　http://www.meti.go.jp/press/2013/07/20130718002/20130718002-3.pdf　（2015年5月15日閲覧）

6）首相官邸，ロボット新戦略のポイント　http://www.kantei.go.jp/jp/singi/robot/pdf/senryaku_point.pdf　（2015年5月15日閲覧）