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書評
—Eva Bower(編著),上杉雅之(監訳)—「脳性まひ児の家庭療育(原著第4版)」 フリーアクセス
著者: 高田哲1
所属機関: 1神戸大学大学院保健学研究科
ページ範囲:P.171 - P.171
文献購入ページに移動本書の特徴は,多くのイラストとそこに添えられたわかりやすい説明文だと言える.しかし,本書の新鮮さはイラストだけにとどまらない.読者は,第1章のタイトルが「両親と専門家間のコミュニケーション」であることに,まず,驚くだろう.通常の教科書だと,脳性まひの臨床像や原因が最初に記載される.本書では,「子どもの生活における一般的な1日」を最初に掲げることによって,コミュニケーションの秘訣を教えてくれる.第2章は,予約や入院生活,退院など実用的な内容へと続く.「英国の子どもらは,病院内で家族と宿泊する権利が保障されています」などの記述に,英国の医療制度への興味がかき立てられる.第3章では,脳性まひのタイプ,原因,頻度などを含めた知識が簡潔にわかりやすく述べられている.第4章に掲載されているMRIや超音波画像も,鮮明で理解しやすいものが厳選されている.
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