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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル49巻3号

2015年03月発行

文献概要

特集 大規模災害の支援・防災活動—大震災からの学び

県士会(公益法人)の地域支援・防災システム構築と理学療法・士の役割

著者: 下田栄次12 隆島研吾23

所属機関: 1あべ整形外科リハビリテーション科 2公益社団法人神奈川県理学療法士会災害対策委員会 3神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部リハビリテーション学科理学療法学専攻

ページ範囲:P.205 - P.212

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はじめに

 甚大な被害をもたらした東日本大震災を教訓に,南海トラフ巨大地震,首都直下型地震に限らずその他の大規模災害に備えるべく,防災・減災の観点から災害時のリハビリテーション(以下,災害リハビリテーション)支援,災害時理学療法・士の役割を早急に整備していく必要がある.

 今回,大規模災害時の公益社団法人神奈川県理学療法士会(以下,本会)における災害支援体制,地域支援・防災システム,ネットワークづくりについて概説する機会を得た.本稿では,災害対策委員会の設置経緯から現在展開している事業について,また組織的な支援体制のあり方や,災害時における理学療法・士の役割,今後の課題についても考察したい.

参考文献

1)内閣府:平成26年度版防災白書 http://www.bousai.go.jp/kaigirep/hakusho/pdf/H26_honbun_1-3bu.pdf(2014年12月15日閲覧)
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14)下田栄次:災害医療・リハビリテーション支援に関する提案—東日本大震災・宮城県災害リハビリテーション支援活動を通して.理学療法科学26:1-3,2011

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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