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特集 大規模災害の支援・防災活動—大震災からの学び
大規模災害発生時の医療機関の緊急対応システムと理学療法・士の役割
著者: 冨山陽介1
所属機関: 1宮城厚生協会坂総合病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.213 - P.219
文献購入ページに移動2011年3月11日の東日本大震災以降も多くの大規模災害が日本を襲っている.2014年の広島県広島市での大規模な土砂崩れも多くの罹災者を生み出した.日本において大規模災害は決して稀ではない.
東日本大震災直後,当院は救急医療に追われた.その後,避難所や仮設住宅への支援を行った.現在,当院では津波被害に遭った近隣の自治体に理学療法士が健康相談会の一員として参加している.仮設住宅は今もまだ残っており,復興にはまだまだ時間がかかると予想される.一度起こった災害から復興するには非常に長い時間がかかり,その過程でリハビリテーションはさまざまな任務を担うことになる.災害時のリハビリテーションチームのあり方は多くの論点を含むが,自分の施設が被災したら,あるいは近隣が被災した場合にどのように行動すべきかがまず問われるべきだろう.
本稿では,災害発生後数日までのいわば被災混乱期にリハビリテーションチームに求められることについて,当院の経験に基づいて述べる.
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