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書評
—潮見泰藏(監修)/今井 樹(著)—「脳卒中後の運動機能回復レビュー—PT・OTが知っておきたい基礎知識」
著者: 臼田滋1
所属機関: 1群馬大学大学院保健学研究科
ページ範囲:P.329 - P.329
文献購入ページに移動 脳損傷者の神経系の可塑的変化に関する知見はここ約20年で飛躍的に進歩し,理学療法や作業療法の臨床で用いることのできる介入手段の選択肢は大幅に増加した.特に脳損傷者自身の行動経験が脳の可塑性を調整できる可能性があり,運動経験の質と量に基づいて,脳は適切にも不適切にも適応する.そのため,環境や課題に適した適応を促すために,運動学習理論の応用や課題指向的・特異的トレーニングが積極的に導入されている.理学療法士や作業療法士が介入手段をより柔軟に展開するためには,これらの臨床介入の根拠となる多くの基礎研究や臨床研究の成果を理解することが必要である.しかし,研究デザインや統計学的手法などの専門知識や言語の問題などのため,研究論文を読んで理解することはハードルが高いのが実情である.そのような背景から,本書のような解説書の出版が待ち望まれていた.
著者は脳神経外科病院で臨床に勤務する理学療法士である.学生時代から生理学研究室で学習,研究を進め,病院勤務後も科学技術振興機構の創造的研究推進事業へ参加するなど,脳卒中後の運動機能回復に関する豊富な研究経験を有している.そのため,論文に用いられている測定手法等にも直接精通しており,結果の解釈も適切である.一方,臨床家であることから,内容が臨床的であり,心理社会的機能を含めた脳卒中者の特性も考慮されている.
著者は脳神経外科病院で臨床に勤務する理学療法士である.学生時代から生理学研究室で学習,研究を進め,病院勤務後も科学技術振興機構の創造的研究推進事業へ参加するなど,脳卒中後の運動機能回復に関する豊富な研究経験を有している.そのため,論文に用いられている測定手法等にも直接精通しており,結果の解釈も適切である.一方,臨床家であることから,内容が臨床的であり,心理社会的機能を含めた脳卒中者の特性も考慮されている.
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