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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル49巻5号

2015年05月発行

文献概要

特集 頭頸部および肩凝りに対する理学療法

肩凝りの特徴と理学療法への留意点

著者: 篠崎哲也1

所属機関: 1真木病院診療統括部/整形外科

ページ範囲:P.395 - P.401

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はじめに

 厚生労働省がまとめている国民生活基礎調査(2013年度)のなかで性別にみた有訴者率の上位5症状によると,肩凝りは男性では腰痛に次ぎ第2位であり,女性では第1位であると報告されている1).この傾向はこれまで行われてきた毎年の調査結果でも同様であり,わが国民の多くが肩凝りを愁訴として自覚していることがうかがえる.このように,多くの国民が肩凝りを訴えているという現実にもかかわらず,これまで肩凝りに対するまとまった研究や調査はほとんど行われていない.

 2004〜2006年にかけて,日本整形外科学会が学術プロジェクトとして肩凝りに関する研究プロジェクトを施行した.このプロジェクトは,国内外でこれまで肩凝りに関して報告されてきた診断,病態,治療などに関する論文をもとに肩凝りの定義や診断,治療体系を構築することを目的としていた2).しかし,国内のみならず海外でも愁訴として決して少なくない肩凝りに関する科学的研究はこれまでほとんど行われてきていないことが判明した2,3).また,欧米おける肩凝りとわが国における肩凝りの病態には,症状に対する意識に相違があり,ある意味で肩凝りはわが国特有の呼び名であることも判明した4)

 本編では,これまでの報告や研究から現段階で考えられる肩凝りの病態や定義,これに基づく診断や治療手段などについて述べる.

参考文献

1)厚生労働省:平成25年国民生活基礎調査の概況.http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-tyosa/k-tyosa13/dl/04.pdf(2014年11月30日閲覧)
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36)Mior S:Exercise in the treatment of chronic pain. Clin J Pain 17:S77-S85, 2001
37)Smidt N, et al:Effectiveness of exercise therapy:a best-evidence summary of systemic reviews. Aust J Physiother 51:71-85, 2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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