文献詳細
文献概要
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書評 精神科・身体合併症のリハビリテーション—総合的な治療計画から実践まで
著者: 半田一登1
所属機関: 1公益社団法人日本理学療法士協会
ページ範囲:P.539 - P.539
文献購入ページに移動 この書を読んで,思い出したことがある.今から5,6年前に,日本精神科病院協会の大幹部から呼ばれて「精神科領域での身体合併症に対して理学療法士が積極的にかかわる必要がある」との指摘を受けたことである.そのころは,精神科領域への理学療法士のかかわりは全国的にも皆無に近く,その大幹部の言葉に圧倒されるのみであった.以降,精神科領域に関する理学療法については,大きな関心をもって論文等を読むようになった.単に身体合併症に対する運動療法の効果ではなく,国外では精神科領域での運動療法の効果が示された文献が目立ってきている.
そのような背景を持ちながらこの書を読ませていただいた.そのなかで,第1章の「精神疾患治療と身体的リハビリテーションのコラボレーションをめざして」は,精神疾患領域での経験が乏しい理学療法士にとっては非常に示唆的である.また,第2章の「精神科における身体合併症のリハビリテーション」では,他科との関係が克明に記され実用性が高い.特にリハビリテーション科に関する記述は必読である.また理学療法の項では,この領域での理学療法の重要性と課題が克明に記されている.第3章では精神症状が克明にされており,この領域の知識が乏しい理学療法士にとっては学習するうえでの基本的知識である.
そのような背景を持ちながらこの書を読ませていただいた.そのなかで,第1章の「精神疾患治療と身体的リハビリテーションのコラボレーションをめざして」は,精神疾患領域での経験が乏しい理学療法士にとっては非常に示唆的である.また,第2章の「精神科における身体合併症のリハビリテーション」では,他科との関係が克明に記され実用性が高い.特にリハビリテーション科に関する記述は必読である.また理学療法の項では,この領域での理学療法の重要性と課題が克明に記されている.第3章では精神症状が克明にされており,この領域の知識が乏しい理学療法士にとっては学習するうえでの基本的知識である.
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