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1ページ講座 理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか?
感覚運動連関
著者: 寺田茂1
所属機関: 1金沢赤十字病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.645 - P.645
文献購入ページに移動ヒトは生活活動を遂行する場合に,その時々の環境に応じて最適な行為を選択し,それを行動に移すためにさまざまな関節の動きを巧みに組み合わせ,合目的運動を実現させる.例えば,川の対岸に飛び石を使って渡る際に,ヒトは石の間隔や高さがそれぞれ異なっていても落下することなく移動することができる.この場合,飛び石の位置や高さを目で確認し,足底部から感覚情報を頼りに石の形状を考慮しながら,自らの脚の空間位置を認識し動きを調整している.一方,深部感覚障害を有する患者が,筋力の低下が存在しないにもかかわらず視覚の補助がなければ四肢の使用が困難になることはよく経験される.運動の実行中枢は第一次運動野であるが,運動を意図したとおりに正確に行うためには認知,知覚,感覚などの情報を脳が処理することが不可欠であり,感覚情報は運動遂行に非常に重要となる.
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