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文献概要
入門講座 臨床に活かす理学療法研究・3
サンプルサイズから考える「統計」の基本
著者: 下井俊典1
所属機関: 1国際医療福祉大学保健医療学部理学療法学科
ページ範囲:P.647 - P.653
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私事で恐縮なのですが,学生や大学院生,臨床家から研究に関して「どのくらいデータ数を集めればいいですか?」というご質問をいただく機会が少なくありません.実はこの質問,回答者泣かせの難問なのです.というのも,一概に「○個くらいデータを集めればいいよ」といえないところがあったり,データ数のことを考える前に検討しておかなければならないことがいろいろあるからです.でも逆に,なぜそう簡単にいい切れないのか,何をどうすればいいのか,について考えると,いわゆる「統計」のこと,さらには研究デザインまで理解することができるのです.
ですので,本稿ではこの「データ数をどのくらいにすればいいか」「サンプルサイズ※1をどの程度に設定するのか」という視点から「統計」と研究について考えていきたいと思います.
私事で恐縮なのですが,学生や大学院生,臨床家から研究に関して「どのくらいデータ数を集めればいいですか?」というご質問をいただく機会が少なくありません.実はこの質問,回答者泣かせの難問なのです.というのも,一概に「○個くらいデータを集めればいいよ」といえないところがあったり,データ数のことを考える前に検討しておかなければならないことがいろいろあるからです.でも逆に,なぜそう簡単にいい切れないのか,何をどうすればいいのか,について考えると,いわゆる「統計」のこと,さらには研究デザインまで理解することができるのです.
ですので,本稿ではこの「データ数をどのくらいにすればいいか」「サンプルサイズ※1をどの程度に設定するのか」という視点から「統計」と研究について考えていきたいと思います.
参考文献
1)足立堅一:統計学超入門.pp137-144,篠原出版新社,2003
2)豊田秀樹:違いを見ぬく統計学—実験計画と分散分析入門.pp39-46,講談社,1994
3)CRラオ(著),藤越康祝・柳井晴夫・田栗正章(訳):統計学とは何か.p55,筑摩書房,2010
4)勝平純司,下井俊典,窪田 聡:すぐできる!リハビリテーション統計—データのみかたから検定・多変量解析まで.pp3-7,南江堂,2012
5)市原清志:バイオサイエンスの統計学—正しく活用するための実践理論.pp324-325,南江堂,1990
6)ミッチェルHカッツ(著),木原雅子,木原正博(監訳):医学的研究のための多変量解析—一般回帰モデルからマルチレベル解析まで.pp81-85,メディカルサイエンスインターナショナル,2008
7)足立堅一:らくらく生物統計学.中山書店,1998
8)大久保街亜,岡田謙介:伝えるための心理統計—効果量・信頼区間・検定力,勁草書房,2012
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