文献詳細
文献概要
臨床実習サブノート 臨床実習で患者さんに向き合う準備・4
上腕骨頸部骨折
著者: 地神裕史1
所属機関: 1東京工科大学医療保健学部理学療法学科
ページ範囲:P.751 - P.758
文献購入ページに移動はじめに
超高齢社会を迎えている本邦において,高齢者の転倒による骨折は後を絶たず社会的な問題となっている.高齢者の骨折は運動機能の低下のみならず,身体活動や精神活動の低下を引き起こし,ひいてはQOLや認知機能の低下にまで影響する.高齢者に好発する骨折には上肢・下肢・体幹問わずさまざまな種類があるが,いずれも骨の脆弱性に起因しているものが多く,若年者と比較して骨癒合が得られにくいことが特徴として挙げられる.そのため,徹底した安静管理のもとで理学療法を実施しなければならず,適切に情報収集しながら愛護的にかかわるなかでも最大限の効果をあげることが求められる.
本稿では,臨床実習でも扱う機会が増えている上腕骨頸部骨折に対する理学療法をどのように実施していくのか,また実習で担当する際の注意点について整理する.
超高齢社会を迎えている本邦において,高齢者の転倒による骨折は後を絶たず社会的な問題となっている.高齢者の骨折は運動機能の低下のみならず,身体活動や精神活動の低下を引き起こし,ひいてはQOLや認知機能の低下にまで影響する.高齢者に好発する骨折には上肢・下肢・体幹問わずさまざまな種類があるが,いずれも骨の脆弱性に起因しているものが多く,若年者と比較して骨癒合が得られにくいことが特徴として挙げられる.そのため,徹底した安静管理のもとで理学療法を実施しなければならず,適切に情報収集しながら愛護的にかかわるなかでも最大限の効果をあげることが求められる.
本稿では,臨床実習でも扱う機会が増えている上腕骨頸部骨折に対する理学療法をどのように実施していくのか,また実習で担当する際の注意点について整理する.
参考文献
1)玉井和哉(編):上腕骨近位端骨折—適切な治療法の選択のために.金原出版,2010
2)Hagino H, et al:Changing incidence of hip, distal radius, and proximal humerus fractures in Tottori Prefecture, Japan. BONE 24:265-270, 1999
3)Codman EA:Fractures in relation to the subacromial bursa. The Shoulder, Thomas Tod, Boston, pp313-331, 1934
4)Watson-Jones R:Fractures and Joint Injuries, 4th ed. The Willams and Wilkins Company, Baltimore, pp468-476, 1955
5)Neer CSⅡ:Four-segment classification of proximal humeral fractures:purpose and reliable use. J Shoulder Elbow Surg 11:389-400, 2002
6)Müller ME, et al:The comprehensive classification of Fractures of long bones. Springer-Verlag, Berlin, 1990
7)今野孝彦,他:日常生活動作(ADL)と上肢機能.石原義恕,他(編):これでできるリウマチの作業療法.南江堂,pp27-33,1996
8)中川正己:ADLに必要な関節可動域&援助のワザとコツ 更衣動作 上着の場合.整外看14:1010-1015,2009
9)中川正己:ADLに必要な関節可動域&援助のワザとコツ 整容動作.整外看14:1002-1005,2009
掲載誌情報