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書評 —森岡 周(著)—「発達を学ぶ—人間発達学レクチャー」
著者: 浅野大喜1
所属機関: 1日本バプテスト病院リハビリテーション科
ページ範囲:P.821 - P.821
文献購入ページに移動 “発達”は,子供の成長にとって必要なだけでなく,リハビリテーションの臨床,大学や専門学校の教育現場などにおいて,すべてに共通し,セラピストが理解しておかなければならない概念である.その理由は,“人間は生涯発達していく存在”だからである.そのため,対象者について共感,理解し,適切な対応を考える際に“発達”の理解は欠かせない.そして,セラピスト自身もまた発達していく存在であることを忘れてはならない.
本書は,人間発達学の教科書であり,人間が生まれてから成人になり,老年期へと生涯にわたって発達していくプロセスと,それを観察する際の思考法についての参考書である.本書の前半では,「姿勢と運動」,「認知と知性」,「情動と社会性」という3つの領域に分けて,それぞれの発達の様相について端的に説明されている.その内容は,発達の運動学的側面,認知神経科学的側面,さらに基本的な発達理論の解説から心の理論などの高次機能に至るまで,幅広くわかりやすい表現で記述されている.ここには,発達という現象を総体的に理解するという視点を初学者に提供しようとする著者の意図を読み取ることができる.また,図表やイラストも豊富に使用され,重要な概念については随所に“column”として解説されており,初学者にとって理解しやすいよう配慮されている.
本書は,人間発達学の教科書であり,人間が生まれてから成人になり,老年期へと生涯にわたって発達していくプロセスと,それを観察する際の思考法についての参考書である.本書の前半では,「姿勢と運動」,「認知と知性」,「情動と社会性」という3つの領域に分けて,それぞれの発達の様相について端的に説明されている.その内容は,発達の運動学的側面,認知神経科学的側面,さらに基本的な発達理論の解説から心の理論などの高次機能に至るまで,幅広くわかりやすい表現で記述されている.ここには,発達という現象を総体的に理解するという視点を初学者に提供しようとする著者の意図を読み取ることができる.また,図表やイラストも豊富に使用され,重要な概念については随所に“column”として解説されており,初学者にとって理解しやすいよう配慮されている.
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