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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル49巻9号

2015年09月発行

文献概要

症例報告

慢性期脳卒中患者に対する知覚連動インサートの効果—シングルケーススタディによる検証

著者: 大塚公規1

所属機関: 1相澤通所リハビリテーション塩尻

ページ範囲:P.870 - P.873

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要旨:慢性期脳卒中患者を対象に知覚連動インサートを用い,歩行能力に改善が得られるかを検討した.発症から48か月経過した脳卒中患者1名を対象とした.知覚連動インサートを作成し,未使用時と使用時をそれぞれ5週間ずつ設け,10m最大歩行速度,歩幅の変化についてシングルケーススタディ(ABAB法)を用いて検証した.また歩行をビデオ撮影し,視覚的に歩容の変化を評価した.未使用時と比較して使用時に歩容の変化を認め,最大歩行速度,歩幅に有意な改善を認めた.知覚連動インサートは慢性期脳卒中患者の歩行能力を改善させる可能性が示された.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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