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書評 —浅井友詞・中山明峰(編集)—「前庭リハビリテーション—めまい・平衡障害に対するアプローチ」 フリーアクセス
著者: 木村貞治1
所属機関: 1信州大学医学部保健学科理学療法学専攻
ページ範囲:P.123 - P.123
文献購入ページに移動このように多くの方が罹患されている前庭機能障害に対するリハビリテーションについて,海外では,1940年代にすでに報告がなされ,北米などでは多くの施設において,前庭リハビリテーションの専門の医師と理学療法士の連携による取り組みが行われていると報告されている.他方,わが国の理学療法は,これまで50年の歳月を刻んできたが,前庭機能障害のリハビリテーションの一環としての理学療法の取り組みは,まだ十分には普及していないのが実情であろう.このような状況に鑑み,めまいやふらつきなどの症状を呈する前庭機能障害患者に対するリハビリテーションの実践を普及させていくためには,制度面の整備と併せて,前庭系の構造と機能,前庭系の障害の原因・診断・理学療法評価・理学療法アプローチの実際などについての正確で系統的な理解を深めていくことが重要な鍵になると思われる.
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