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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル50巻10号

2016年10月発行

文献概要

特集 生活支援につなぐ小児理学療法

地域療育センターにおける小児理学療法と生活支援

著者: 桑原知佳1 佐伯香菜1 広瀬宏之1

所属機関: 1横須賀市療育相談センター診療課

ページ範囲:P.929 - P.934

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はじめに

 現在,生まれてくる子どもの約33人に1人が何かしらの病気や障害,低出生体重などで新生児集中治療室(neonatal intensive care unit:NICU)を必要とし1),出生直後から医療的な介入を必要としている.また,成長の過程で保護者が育てにくさを感じたり,就園・就学後の集団生活で困難さがみられる子どもたちも年々増加し2),療育を必要とする子どもの数は増加している.地域療育センターは,そのような病気や障害をもつ子どもとその家族が「地域で育ち,生活することを支援する」ために存在し,子どもとその家族,そして保育園,幼稚園,小学校をはじめとした地域の各機関の支援を行っている.

 本稿では,横須賀市療育相談センター(以下,当センター)の利用児の特徴や,理学療法業務について紹介し,地域療育センターにおいて理学療法士が果たすべき役割について考えたい.

参考文献

1)楠田 聡:NICUの必要病床数の算定に関する研究.「周産期母子医療センターネットワーク」による医療の質の評価と,フォローアップ・介入による改善・向上に関する研究.厚生科学研究費補助金(子ども家庭総合研究事業),2008
2)坂爪一幸:発達障害の増加と懸念される原因についての一考察—診断,社会受容,あるいは胎児環境の変化?.早稲田教育評論26:21-31,2012
3)横須賀市総務部総務課:平成27年版横須賀市統計表.https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0210/data/t-k-syo/now.html#t-k0(2016年5月24日閲覧)
4)宮地泰士:高機能広汎性発達障害の早期徴候に関する予備的研究.脳と発達43:239-240,2011
5)木原秀樹:小児リハビリテーション—乳幼児期における課題.理学療法学40:44-49,2013
6)橋本俊顕,他:発達障害児の早期診断と早期介入について—自閉症障害.脳と発達37:124-129,2005

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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