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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル50巻11号

2016年11月発行

文献概要

特集 臨床に役立つ臨床推論の実際

救急・災害医療における臨床推論の実際

著者: 小早川義貴1 小井土雄一1

所属機関: 1国立病院機構災害医療センター臨床研究部

ページ範囲:P.1005 - P.1012

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救急医療と臨床推論

 救急・災害医療における臨床推論の流れを考える前に,一般医療における臨床推論の流れを押さえておきたい.本稿での臨床推論の過程は『考える技術—臨床的思考を分析する』1)に記載されている「診断推論のプロセス」を用いる.同書では診断推論をclinical reasoningとして紹介しているので,ここでは診断推論=臨床推論と考える.同書では,診断推論のプロセスは以下の過程からなるとされている(図)1)

ステップ1:データ収集

ステップ2:問題点の正確な把握と記載

ステップ3:鑑別診断を詳細かつ綿密に構成

ステップ4:鑑別診断の優先順位づけ

ステップ5:立案した仮説の検証

ステップ6:鑑別診断の再検証と再度の優先順位づけ

ステップ7:新たに立案した仮説の検証

参考文献

1)スコット・スターン,他(著),竹本 毅(訳):考える技術—臨床的思考を分析する,第2版.日経BPマーケティング,2011
2)JPTEC協議会(編):JPTECガイドブック,改訂第2版.へるす出版,2016
3)Wells PS, et al:Does this patient have deep vein thrombosis? JAMA 295:199-207, 2006
4)日本救急医学会:日本救急医学会用語集.http://www.jaam.jp/html/dictionary/dictionary/word/0911.htm(2016年9月22日閲覧)
5)日本外傷学会,他(監):外傷初期診療ガイドライン,改訂第4版.へるす出版,2012
6)日本脳卒中学会脳卒中ガイドライン委員会(編):脳卒中ガイドライン2015.協和企画,2015
7)日本熱傷学会学術委員会(編):熱傷診療ガイドライン,改訂第2版.日本熱傷学会,2015.http://www.jsbi-burn.org/members/guideline/pdf/guideline2.pdf(2016年9月22日閲覧)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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