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特集 地域包括ケア病棟
地域包括ケアシステムと地域包括ケア病棟
著者: 宇都宮啓1
所属機関: 1厚生労働省成田空港検疫所
ページ範囲:P.1085 - P.1091
文献購入ページに移動2008(平成20)年度厚生労働省老人保健健康増進等事業の一つとして,地域包括ケア研究会[座長:田中滋・慶應義塾大学大学院教授(当時)]が立ち上げられ,2010(平成22)年3月に報告書が取りまとめられた.その後,2012(平成24)年度,2013(平成25)年度,2015(平成27)年度にも同研究会は開催され,議論を深めてきているところであるが,この時期に並行して進められた社会保障改革の流れのなかで,「地域包括ケアシステム」という言葉は法律で定義されるに至った.
この間筆者は,2012(平成24)年度診療報酬,介護報酬同時改定時には老人保健課長として介護報酬改定を担当し,2014(平成26)年には医療課長として診療報酬改定を担当した.そして後者の改定にあたり,地域包括ケア病棟入院料,地域包括ケア入院医療管理料(以後,地域包括ケア病棟入院料にのみ言及するが,趣旨は地域包括ケア入院医療管理料も同じ)を創設した.
本稿においては,地域包括ケアシステムの構築をめざし,どのようなことを考えてこれらの改定を行ったのか,地域包括ケア病棟設立の趣旨なども含めて述べるとともに,今後のリハビリテーションの方向性についての私見も述べる.
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