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入門講座 症例を担当するということ・1【新連載】
症例を担当するうえでの倫理
著者: 関公輔1
所属機関: 1公益財団法人いわてリハビリテーションセンター機能回復療法部理学療法科
ページ範囲:P.295 - P.302
文献購入ページに移動はじめに
筆者は,理学療法士としてクライアントに「リハビリ(理学療法)をしたくない」といわれた経験があります.また後輩やコメディカルのスタッフから似たような話を耳にすることは,決して少なくないように思います.このようなギャップは,なぜ発生するのでしょうか? われわれは,理学療法を通じて医療・介護・福祉の立場から,クライアントに医療行為を提供していくなかで,さまざまな倫理的問題や矛盾に気づき,どのように捉えて対応していくことが望ましいでしょうか.
本稿では,通常の何気ない臨床場面で起こるジレンマを臨床倫理の視点より分析して深め,臨床現場での対応に活かしていく機会としたいと思います.
筆者は,理学療法士としてクライアントに「リハビリ(理学療法)をしたくない」といわれた経験があります.また後輩やコメディカルのスタッフから似たような話を耳にすることは,決して少なくないように思います.このようなギャップは,なぜ発生するのでしょうか? われわれは,理学療法を通じて医療・介護・福祉の立場から,クライアントに医療行為を提供していくなかで,さまざまな倫理的問題や矛盾に気づき,どのように捉えて対応していくことが望ましいでしょうか.
本稿では,通常の何気ない臨床場面で起こるジレンマを臨床倫理の視点より分析して深め,臨床現場での対応に活かしていく機会としたいと思います.
参考文献
1)山口光國:セラピストの動きの基本.文光堂,2014
2)冨田昌夫:理学療法士の臨床能力をいかに高めるか.理学療法学37:540-541,2010
3)稲葉一人:法の基礎.赤林 朗(編):入門・医療倫理Ⅰ.pp91-105,勁草書房,2011
4)奈良雅俊:倫理理論.赤林 朗(編):入門・医療倫理Ⅰ.pp29-51,勁草書房,2011
5)白浜雅司:日本における臨床倫理の適応.インターナショナルナーシングレビュー2001年増刊号:78-85,2001
6)赤林 朗:臨床倫理学とは何か.週刊医学界新聞.第2212号,医学書院,1996
7)清水哲郎:医療現場に臨む哲学.pp12-18,勁草書房,2004
8)水野俊誠:医療倫理の四原則.赤林 朗(編):入門・医療倫理Ⅰ.pp53-68,勁草書房,2011
9)箕岡真子(編著):ケースから学ぶ高齢者ケアにおける介護倫理.pp1-11,pp25-35,医歯薬出版,2008
10)堂囿俊彦:その他の倫理理論.赤林 朗(編):入門・医療倫理Ⅰ.pp69-88,勁草書房,2011
11)Carol M. Davis:オサリバン シュミッツ リハビリテーション—評価と治療計画.相川英三(総監訳):患者ケアにおける価値観の影響.pp65-80,西村書店,2014
12)上月正博,他(編):リハビリ診療トラブルシューティング.中外医学社,2009
13)中野真理子:スタッフと一緒に考えたい看護倫理の問題.Nurs BUSINESS 7:12-29,2013
14)箕岡真子,他(著):わかりやすい倫理.ワールドプランニング,2014
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