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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル50巻4号

2016年04月発行

文献概要

短報

閉じこもり傾向高齢者に対する互助活動と地域資源を活用した外出支援の取り組みが外出頻度に及ぼす影響について

著者: 高井逸史1 生田英輔2

所属機関: 1大阪物療大学保健医療学部 2大阪市立大学大学院生活科学研究科

ページ範囲:P.426 - P.429

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要旨 [目的]近隣住民による互助活動と地域資源を活用した外出支援の取り組みが外出頻度や近隣との交流度合に及ぼす影響を検証した.[方法]閉じこもり傾向にある地域在住高齢者15名(平均年齢75.2±5.3歳)を対象に,外出を推進する目的で近隣住民をサポーターとし,1週間に1回,1時間程度,趣味講座など地域資源をサポーターと一緒に体験する取り組みを行った.介入前後には生活空間の移動頻度,心理状態,運動機能,転倒恐怖感,近隣との交流度合い,主観的健康観を評価した.[結果]介入前後において外出頻度,Timed Up and Go Test(TUG),近隣との交流度合いに有意に改善がみられた.[結論]近隣住民と地域資源を活用した外出支援の取り組みが,外出頻度の増加につながり,健康への自助意識と住民の互助活動を推進した可能性が示唆された.

参考文献

1)中野匡子,他:基本健康診査未受診の高齢者における生命予後へのリスク要因の検討.厚生の指標53:26-32,2006
2)厚生労働省ホームページ 介護予防マニュアル改訂版(平成24年3月)第6章閉じこもり予防・支援マニュアル.http://www.mhlw.go.jp/topics/2009/05/dl/tp0501-1_07.pdf(2014年06月21日閲覧)
3)厚生労働省:介護予防・日常生活支援総合事業及び地域密着型通所介護に係る経過措置について.介護保険最新情報382,2014
4)渡辺美鈴,他:自立生活の在宅高齢者の閉じこもりによる要介護の発生状況について.日老医誌42:99-105,2005
5)高井逸史,他:泉北ニュータウン地域再生における理学療法士の役割.総合リハ41:481-485,2013
6)Baker PS, et al:Measuring life-space mobility in community−dwelling older adults. J Am Geriatr Soc 51:1610-1614, 2003
7)半田一登:公益社団法人としてのプロフェッション.理学療法学39:491-493,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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