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とびら
国際協力で絆を感じて
著者: 渡邊雅行1
所属機関: 1独立行政法人国際協力機構青年海外協力隊事務局
ページ範囲:P.441 - P.441
文献購入ページに移動さて,5月に首都カトマンズに向かった飛行機の中では,日本人と思われる人はおよそ半数でしたが,そのほとんどが制服を着た自衛官でした.私は発災後1週間という早い時期に入国したので,まず,情報収集のためにコミュニティ・ベースド・リハビリテーション(CBR)に携わっている旧知を訪ねてみました.そして彼と一緒に古都バクタプールの街中を歩き,被害および支援状況を確認しました.そのときの彼のひと言が心に残っています.「街では,死者も出て家屋も多く破壊された.確かにこの震災は不幸な出来事には違いないけれども,同時に復興につながる光も感じた.それは,灯りのない夜にお金のある人もない人も,そして,カーストの高い人も低い人も同じ釜から食事をとり,同じ場所で眠ったことである」.
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