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文献概要
特集 運動器疾患—エキスパートはこうみる
関節唇損傷と肩関節動作
著者: 山口光國1
所属機関: 1有限会社セラ・ラボ
ページ範囲:P.455 - P.466
文献購入ページに移動関節唇損傷,特に上部関節唇損傷はSLAP(superior labrum anterior and posterior)とされ,損傷の状態により4つに分類される.タイプⅠは関節唇辺縁が擦り切れた状態,タイプⅡは上方関節唇の損傷と上腕二頭筋の剝離が起きた状態,タイプⅢは関節唇がバケツの柄様に剝がれてしまった状態,タイプⅣは関節唇がバケツの柄様に剝がれ,上腕二頭筋腱にまで損傷が及んでしまった状態であり,タイプⅢ,Ⅳは観血的治療がなされることが多い.
関節唇の主な役割は,関節の安定化,関節運動の円滑化,衝撃吸収にと働き,さらに,メカノレセプターに富んでいるため,構造的な役割だけではなく,関節窩と骨頭との位置関係を把握するセンサーとして働いていると考える.
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