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特集 東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けて
スポーツ理学療法の国際的動向—オリンピックサポートに向けて
著者: 片寄正樹1
所属機関: 1札幌医科大学保健医療学部理学療法学科
ページ範囲:P.557 - P.562
文献購入ページに移動2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会の開催が決まり,アスリートへのサポートも多様になってきた.国際競技大会という最高峰の舞台をめざす個別固有のさまざまな身体コンディションをもつアスリートたちのサポートに,スポーツ医科学が重要な貢献をしていることが多くの事例で示されてきている.なかでも理学療法の応用は,高い競技性と達成感のあるパフォーマンスに重要な役割を担っているといえる.
オリンピック・パラリンピック競技大会でも選手村における理学療法サービスの提供は大会組織委員会が確保すべきものとして国際オリンピック委員会(International Olympic Committee:IOC)により義務付けられており,その必要性は論をまたない.本稿では,2020年東京オリンピック競技大会(以下,2020東京大会)のホスト国として期待される大会組織委員会が運営する理学療法サービスに焦点をあてる.特に,2012年のロンドンオリンピック(以下,ロンドン大会)における選手村理学療法サービスの提供状況や,スポーツ理学療法士資格の国際動向などを参考に,2020東京大会に向けてのサービス展開に必要なプロセスを模索するとともに,レガシーまでも考慮することの重要性を解説する.
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