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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル50巻6号

2016年06月発行

文献概要

臨床実習サブノート 臨床実習のリスク 地雷を踏むな!・1【新連載】

脳血管障害(急性期〜亜急性期)

著者: 松本恵実1 日髙正巳2 惠飛須俊彦3

所属機関: 1関西電力病院リハビリテーション部 2兵庫医療大学リハビリテーション学部理学療法学科 3関西電力病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.601 - P.606

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はじめに

 近年,世界30か国の脳卒中に関するガイドラインのうち22か国で早期リハビリテーションを推奨しており1),本邦でも発症後早期から理学療法を開始することが主流となっています.そのため,臨床実習においても急性期の脳血管障害患者を担当する機会が多くなっていると思います.急性期の脳血管障害患者は多くのリスクを抱えています.田邊ら2)は,学生が臨床実習中に体験したアクシデントおよびインシデントの対象患者は脳血管障害が最も多く,全体の51.2%であったと報告しています.

 本稿では,臨床実習で必要なリスクに関する知識と,地雷を踏まない方法について説明します.まず,疾病に関する医学的リスクを理解してもらったうえで,実際の臨床実習の手順に沿って解説を加えます.

参考文献

1)Bernhardt J, et al:Early mobilization after stroke:early adoption but limited evidence. Stroke 46:1141-1146, 2015
2)田邊康二,他:学生が実習中に体験したアクシデント及びインシデントに関する実態調査.理学療法学31(Suppl. 2):307,2004
3)高橋哲也,他:臨床実習に不可欠な基本的技能—知っておきたいリスクと対処.PTジャーナル45:69-74,2011
4)日本脳卒中学会 脳卒中ガイドライン委員会(編):脳卒中治療ガイドライン2015.協和企画,2015
5)Anderson CS, et al:Intensive blood pressure reduction in acute cerebral haemorrhage trial(INTERACT):a randomised pilot trial. Lancet Neurol 7:391-399, 2008
6)中島英樹:急性期脳卒中患者のリハビリテーション.総合リハ40:459-463,2012
7)佐藤房郎:脳血管疾患急性期の理学療法と安全管理.理学療法30:1178-1187,2013
8)聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部理学療法科:理学療法リスク管理マニュアル,第2版.三輪書店,2006
9)高見彰淑:脳血管疾患理学療法のリスク管理.理学療法学39:135-140,2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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