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入門講座 症例を担当するということ・7
家族を活かす—社会・家庭環境の変化による家族の負担に着目して
著者: 大倉俊1
所属機関: 1社会医療法人社団熊本丸田会熊本リハビリテーション病院
ページ範囲:P.873 - P.880
文献購入ページに移動患者が安全に,かつ安心して,いきいきと自宅での生活を継続するためには,家族の協力は不可欠であり,医療者が「家族を活かす」ための取り組みを行うことが重要である.
近年,日本の社会および社会保障制度は人口構成の大きな変化によりさまざまな問題に直面しており,医療・介護体制においても変革の時期を迎えている.特に約700万人といわれる団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けた医療・介護機能の再編により,病院からの退院先が施設から在宅へと転換している1).そのため,家族の介護負担や不安を考慮した「家族を活かす」取り組みを行うためには,このような社会の変化や家庭環境の変化についての理解を深め,家族の介護負担軽減を考慮した在宅支援を行っていく必要があると考える.
今回,「家族を活かす」というテーマについて,社会・家庭環境の変化による家族の負担に着目し,熊本リハビリテーション病院(以下,当院)における在宅復帰支援の取り組みを紹介する.
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