icon fsr

文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻11号

2017年11月発行

文献概要

特集 多分野に広がる理学療法

無動力歩行支援機の開発

著者: 阿部友和123

所属機関: 1株式会社フィジカルイノベーションズ 2株式会社栖のき 3星城大学リハビリテーション学部

ページ範囲:P.971 - P.973

文献購入ページに移動
はじめに

 リハビリテーションロボット(以下,ロボット)の利用目的がEffectiveness(有効性)であることは言うまでもない.しかし,ユーザーの視点からすればUsability(使いやすさ)やSatisfaction(満足度)も,Effectivenessと等価値となる.つまり,Effectivenessが高くても,ユーザーが使いやすく,Flexibility(柔軟性)の高いものでなければ,完成度の高いEffectivenessの構築に至らないのである.その意味でも,無動力歩行支援機ACSIVE®(以下,ACSIVE®1〜4)は,受動歩行原理の導入という新規性とEffectiveness以上に,Usability,Flexibilityを兼ね揃えたユーザー視点のロボットと感じている(図1).

参考文献

1)佐野明人,他:無動力歩行支援機の開発.日本機械学会ロボティクス・メカトロニクス講演会'12講演論文集,2P1-V08,2012
2)佐野明人,他:無動力歩行支援機のモジュール化とバランス化.第31回日本ロボット学会学術講演会予稿集,3F1-6,2013
3)小川紘幸,他:ACSIVEが歩行機能へ与える即時的効果.第5回日本ロボットリハビリテーション・ケア研究大会抄録集,p16,2015
4)佐野明人,他:受動歩行由来の無動力歩行支援機ACSIVE.PTジャーナル49:889-895,2015
5)阿部友和,他:立ち上がり動作時における大腿直筋の平行リンク機能.日ロボット会誌32:190-197,2014
6)園川真太,他:二関節筋駆動を備えたMono-Biシステムに基づく速度制御を用いた歩行アシスト制御の有効性.日本ロボット学会学術講演予稿集,2C3-7,2012
7)小出卓哉,他:下肢の二関節筋における平行リンク機構と立ち上がり動作の関係.バイオメカニズム学術講演会予稿集33:179-182,2012
8)山田和政,他:高齢者における歩行援助ツールとしての歩行支援機ACSIVEの有用性.健康レクリエーション研究11:45-48,2015
9)株式会社ナンブ:ACSIVEカタログ.http://www.nambu-y.jp/acsive-faq/(2017年7月31日閲覧)
10)首相官邸:日本再興戦略2016-第4次産業革命に向けて(内閣官房日本経済再生総合事務局資料).http://www.kantei.go.jp/jp/singi/keizaisaisei/pdf/2016_zentaihombun.pdf(2017年7月31日閲覧)
11)Riener R, et al:The Cybathlon promotes the development of assistive technology for people with physical disabilities. J Neuroeng Rehabil 13:49, 2016

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?