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文献概要
特集 エキスパートが語る小児理学療法
小児理学療法の動向
著者: 中徹1
所属機関: 1群馬パース大学保健科学部理学療法学科
ページ範囲:P.1059 - P.1066
文献購入ページに移動小児理学療法の動向を語るにあたり—その歴史は既にICFを志向していた
小児理学療法の対象となる疾患を持つ人々の多くは,幼少期より消失することのない障害とともに生活を送るため「特別な生きる術」が求められる人々である.時の経過による疾患構造と治療医学および社会保障の変化や進歩はあるが,対象者の持つ「生きる術」の特別さは今日までなくなることはない.
日本では200年近く前から,心身が厳しい条件に置かれた子供たちを放置せず,よりよく育ち生活を送るための実践が行われてきた歴史がある.この事実の認識は,小児理学療法の動向の理解を助けるうえで重要である.
小児理学療法の対象となる疾患を持つ人々の多くは,幼少期より消失することのない障害とともに生活を送るため「特別な生きる術」が求められる人々である.時の経過による疾患構造と治療医学および社会保障の変化や進歩はあるが,対象者の持つ「生きる術」の特別さは今日までなくなることはない.
日本では200年近く前から,心身が厳しい条件に置かれた子供たちを放置せず,よりよく育ち生活を送るための実践が行われてきた歴史がある.この事実の認識は,小児理学療法の動向の理解を助けるうえで重要である.
参考文献
1)中井昭夫:「療育とは…」再考—環境の中で身体が脳を創り,運動がこころを創る.脳と発達43:2,2011
2)Hanna SE, et al:Stability and decline in gross motor function among children and youth with cerebral palsy aged 2 to 21 years. Dev Med Child Neurol 51:295-302, 2009
3)世界保健機関(WHO):ICF国際障害者分類—国際障害分類決定版.中央法規出版,2002
4)NICUにおける呼吸理学療法ガイドライン検討委員会:NICUにおける呼吸理学療法ガイドライン第2報.日未熟児新生児会誌.22:139-149,2010
5)日本理学療法士協会:脳性麻痺理学療法診療ガイドライン.http://www.japanpt.or.jp/upload/jspt/obj/files/guideline/15_cerebral_palsy.pdf(2017年7月28日閲覧)
6)日本リハビリテーション医学会(監),日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会,他(編):脳性麻痺リハビリテーションガイドライン,第2版.金原出版,2014
7)日本神経学会,他(監),「デュシェンヌ型筋ジストロフィー診療ガイドライン」作成委員会(編):デュシェンヌ型筋ジストロフィー診療ガイドライン2014.南江堂,2014
8)日本リハビリテーション医学会(監),日本リハビリテーション医学会診療ガイドライン委員会,他(編):神経筋疾患・脊髄損傷の呼吸リハビリテーションガイドライン.金原出版,2014
9)日本肥満学会(編):小児肥満症診療ガイドライン2017.ライフサイエンス出版,2017
掲載誌情報