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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻12号

2017年12月発行

文献概要

特集 エキスパートが語る小児理学療法

発達障害へのかかわり

著者: 新田收1

所属機関: 1首都大学東京健康福祉学部理学療法学科

ページ範囲:P.1079 - P.1085

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発達障害の概念

 最近マスコミなどを通じ「発達障害」の話題をよくみかける.この傾向は5年ほどで急激に高まっているが,実際の調査では,もう少し前から注目されている.文部科学省は2002年2〜3月にかけて「通常の学級に在籍する特別な教育的支援を必要とする児童生徒に関する全国実態調査」を実施している.その結果,知的発達に遅れがないものの,学習面や行動面で著しい困難を示す児童生徒が6.3%在籍していた可能性があると報告している1)

 その後,わが国において「発達障害」が広く認識されたのは,2004年12月に制定された発達障害者支援法の影響が大きい.同法は,「発達障害の定義と社会福祉法制における位置づけを確立し,発達障害者の福祉的援助に道を開くために制定された」とされている1)

参考文献

1)菅野 敦:特別支援教育についての理解—発達障害の子どもたち 発達障害とは.チャイルドヘルス11:802-803,2008
2)奥村知子,他:脳性麻痺の発症要因と新生児医療.脳と発達25:532-536,1993
3)宮本信也:神経学的合併症への対応と支援—発達障害.小児診療71:1517-1526,2008
4)滝沢韶一:自閉症理解への道程.看統研3:1-8,2002
5)田中英三郎,他:発達障害を知る—広汎性発達障害(自閉症・アスペルガー症候群).臨床リハ21:671-675,2012
6)太田豊作,他:ADHDの診断・評価について.Pham Med 30:15-19,2012
7)小林潤一郎:発達障害を知る—学習障害.臨床リハ21:774-778,2012
8)中井昭夫:不器用な子どもたちに関する基本的な理解—発達性協調運動障害.チャイルドヘルス18:406-409,2015
9)森 栄美子:DCD(発達性協調運動障害)における発達と障害.障害問題研40:26-33,2012
10)岩永竜一郎:自閉症スペクトラム障害児の療育と支援.日生物学精会誌24:252-256,2013
11)岡田 俊:ADHDと脳.Brain Med 24:317-321,2012
12)渡邊雄介,他:広汎性発達障害児に対する足底振動刺激が立位バランスに与える影響.日作療会抄集46:np35,2012
13)山下裕史朗,他:日本人のADHD小児を対象とした機能障害調査.小児臨床63:2180-2193,2010
14)新田 收:発達障害の運動療法—ASD・ADHD・LDの障害構造とアプローチ.三輪書店,2015
15)菱沼 滋,他:受容体感受性.日薬理誌128:46-49,2006
16)西田 保,他:運動イメージの統御可能性テスト作成の試み.体育学研究31:13-22,1986

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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