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文献詳細

雑誌文献

理学療法ジャーナル51巻2号

2017年02月発行

文献概要

1ページ講座 理学療法関連用語〜正しい意味がわかりますか?

ハイフローセラピー

著者: 瀬崎学1

所属機関: 1新潟県立新発田病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.151 - P.151

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 ハイフローセラピーとは,専用の経鼻カニューラ,酸素ブレンダー,酸素流量計,熱線回路,加温加湿器などを使用し,従来では設定できなかった高流量・高濃度の酸素投与を可能とする酸素療法のことを指す.

 「酸素療法ガイドライン」1)によると,酸素療法における吸入方法は低流量システムと高流量システムの2つに分類され,高流量システムのほうがより安定した吸入酸素濃度が設定可能とされている.従来臨床場面では高流量システムとしてベンチュリマスクやリザーバー付酸素マスクなどが汎用されていたが,患者の1回換気量の変化により吸入酸素濃度が増減してしまうことや,マスクによる拘束がQOL低下や排痰・ADLへの支障となることも指摘されていた.

参考文献

1)日本呼吸器学会肺生理専門委員会・日本呼吸管理学会酸素療法ガイドライン作成委員会(編):酸素療法ガイドライン.メディカルレビュー社,2006
2)Sim MA, et al:Performance of oxygen delivery when the breathing pattern of respiratory failure is simulated. Anaesthesia 63:938-940, 2008
3)Dysart K, et al:Research in high flow therapy:mechanism of action. Respir Med 103:1400-1405, 2009
4)Parke R, et al:Nasal high-flow therapy delivers low level positive airway pressure. Br J Anaesth 103:886-890, 2009
5)Sztrymf B, et al:Impact of high flow nasal cannula therapy on intensive unit care patients with acute respiratory failure:a prospective observational study. J Crit Care 27:324. e9-13, 2012

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1359

印刷版ISSN:0915-0552

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