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特集 通院・通所における理学療法を再考する
中枢神経疾患における外来リハビリテーションの実際—理学療法実施と外来管理
著者: 土井博文1
所属機関: 1京都大原記念病院グループリハビリテーション部
ページ範囲:P.207 - P.214
文献購入ページに移動はじめに
超高齢社会に入り社会保障給付費が112兆円(2014年度)を超えたわが国では,医療費削減を目的に医療保険で行う外来リハビリテーションの継続が制限されると同時に,介護保険で行うリハビリテーションサービスへの移行が強く進められている.そのため,脳血管障害や神経変性疾患など,いわゆる「脳血管疾患等リハビリテーション料」の対象となる中枢神経疾患の外来リハビリテーションの継続が難しくなっている.このため,再発リスクを抱え,進行性である中枢神経疾患患者に必要な支援が届かないケースも少なくない.
しかし,中枢神経疾患の維持期でも適応を選べば変化(機能改善)が期待できる練習プログラムが登場するなど,リハビリテーション技術は進歩しており,回復期以降の中枢神経疾患に対する外来リハビリテーションの必要性は確実に高まっている.そこで本稿では,御所南リハビリテーションクリニック(以下,当院)における中枢神経疾患の外来診療・リハビリテーション管理の取り組みを紹介し,「中枢神経疾患の外来リハビリテーション」の必要性について述べる.
超高齢社会に入り社会保障給付費が112兆円(2014年度)を超えたわが国では,医療費削減を目的に医療保険で行う外来リハビリテーションの継続が制限されると同時に,介護保険で行うリハビリテーションサービスへの移行が強く進められている.そのため,脳血管障害や神経変性疾患など,いわゆる「脳血管疾患等リハビリテーション料」の対象となる中枢神経疾患の外来リハビリテーションの継続が難しくなっている.このため,再発リスクを抱え,進行性である中枢神経疾患患者に必要な支援が届かないケースも少なくない.
しかし,中枢神経疾患の維持期でも適応を選べば変化(機能改善)が期待できる練習プログラムが登場するなど,リハビリテーション技術は進歩しており,回復期以降の中枢神経疾患に対する外来リハビリテーションの必要性は確実に高まっている.そこで本稿では,御所南リハビリテーションクリニック(以下,当院)における中枢神経疾患の外来診療・リハビリテーション管理の取り組みを紹介し,「中枢神経疾患の外来リハビリテーション」の必要性について述べる.
参考文献
1)小森哲夫(監),田中勇次郎,他(編):神経難病領域のリハビリテーション実践アプローチ.メジカルビュー社,2015
2)厚生労働省保険局医療課:平成28年度診療報酬改定の概要.http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12400000-Hokenkyoku/0000115977.pdf(2016年3月4日閲覧)
3)日本脳卒中学会脳卒中ガイドライン委員会(編):脳卒中治療ガイドライン2015.pp270-284,共和企画,2015
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